尿路ストーマ(人口膀胱/ウロストミー)とは

介護に役立つ用語集
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尿路ストーマ(人口膀胱/ウロストミー)とは、手術など何らかの理由で尿道と膀胱が切り離されてしまったとき、尿管を腹部に導き出して作る排泄口のこと。

膀胱を介さないため、排尿のコントロールはできません。一日中尿路ストーマから尿が流れ出ることにはなりますが、専用の袋を腹部に貼り付けることで尿を溜め、溜まり具合をみながらトイレに捨てます。

尿の量が減ると、尿路結石などのトラブルが起きやすくなりますので、1日1,500ミリリットル以上の尿が出るよう水分摂取をします。

1.尿路ストーマの種類

尿路ストーマにはいくつかの種類があります。いずれも外から見える腹部に排泄口(ストーマ)を作ります。

  • 尿管皮膚ろう=尿管を腹部に直接出し、排泄口(ストーマ)とする
  • 膀胱ろう=腹部外部(恥骨近く)からカテーテルを膀胱内に挿入し排泄口(ストーマ)とする
  • 腎ろう=カテーテルを直接腎盂に差し込み、腹部に露出させることで排泄口(ストーマ)とする
  • 回腸導管=回腸の一部を採取、回腸同士を元通り繋ぎ合わせる。採取した回腸に尿管を取り付け、その導管を腹部の外部に露出させて排泄口(ストーマ)とする

いずれも排泄口が腹部に設けられますので、見た目の変化は致し方ないこととして受け入れざるを得ません。また、腹部に尿を受け止める袋を常につけておく必要がありますし、これらの手入れ(ストーマケア)に慣れる期間も必要です。

2.尿路ストーマを作ったときの入浴法

尿を溜めておく袋に入っている尿を捨て、入浴の邪魔にならないよう袋を折り、ガーゼなどで覆って医療用テープで固定してから入浴します。

入浴後パウチなどの装具を交換するのであれば、事前に装具を準備しておきます。体を温めてから装具をはがし、装具装着部分周囲を優しく洗い、タオルやティッシュで丁寧に水分を取り除いてから新しい装具を取り付けます。

もしも装具交換日以外の入浴でしたら、装具についた水分をしっかりと取り除きます。無理に擦り取るのではなく、タオルやキッチンペーパーなどで慎重に吸い取ることが重要です。

いずれにせよ、常に皮膚にテープ状のものを貼っていますので、

  • 慎重にはがす
  • はがれづらいときは専用リムーバーを使う
  • 入浴後の汗が引くのを待つ

という工夫をし、皮膚を健全に保つ・はがれを防ぐ工夫をします。

3.尿路ストーマで考えられる合併症

尿路ストーマを作った後、発生しやすい合併症には以下のようなものがあります。

  • ストーマそのものの異変=血液循環悪化や尿が漏れ出すことなどから、周囲の盛り上がり・変色・硬くなる
  • フランジ(面版)接着部の炎症=接着剤による皮膚の炎症・発疹
  • 尿漏出=ストーマのサイズとフランジが合わないなどの理由で尿漏出により皮膚炎や感染症
  • 腎盂腎炎=ストーマから細菌が入ることで腎盂腎炎、進行することで敗血症にまで発展することも

主な合併症は感染症です。これらを防ぐためには、装具の調整や正しい装具交換法の徹底、皮膚の状態を常に確認して医師や看護師に報告することが大切です。

まとめ

尿路ストーマ(人口膀胱/ウロストミー)とは、膀胱を摘出したときに作られる「第二番目の排尿口」です。日本人のふたりにひとりはがんを経験するとされる今、医師から正しい知識を得て尿路ストーマと向き合うことを求められる方もいらっしゃるでしょう。尿路ストーマ(人口膀胱/ウロストミー)については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 尿路ストーマ(人口膀胱/ウロストミー)とは、尿道と膀胱を切り離さなければならなくなったときにつくる尿の排泄口
  2. 尿路ストーマには、尿管皮膚ろう・膀胱ろう・腎ろう・回腸導管などいくつもの種類がある
  3. 尿路ストーマがある人の入浴は、丁寧に。皮膚を健康な状態に保つことと、水分を充分にふきとり装具のはがれを防ぐ工夫を
  4. 尿路ストーマで考えられる合併症の主なものは「感染症」。異常を感じたらすぐに医師に相談を

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