介護保険制度とは

介護保険制度とは、介護が必要となる高齢者を社会全体で支える仕組みのこと。

介護保険法に基づき、40歳以上の人が被保険者となり所定の保険料を支払い、介護の必要な人が所定の手続きにより認定を受けると介護サービスを受けられるようになります。

高齢化の進む日本では、他にも少子化や核家族化により、介護の問題を社会全体で下支えする必要があります。介護保険制度は、1997年に定められた「介護保険法」に則った公的制度です。

※介護保険制度についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考になさってください。

介護保険とは?何のために必要なの?誰がいくら払うの?

2017.07.11

1.介護保険制度はいつから始まった?

上でも触れたとおり、介護保険制度は1997年(平成9年)に制定された「介護保険法」に則り、2000年(平成12)年から施行・運用されている制度です。

それまでは、高齢者の介護・看護は、主に健康保険で支えていました。しかしながら、病気やケガは治ったのに自宅で世話をしてくれる人がいない、身寄りがいないなどの理由で退院できない人も増えていました。このような人たちのことを「社会的入院者」と呼び、高齢者にかかる医療費が増えるという現象が起きていました。

1963年(昭和38年)に制定された「老人福祉法」も、同じく高齢者向けの公的制度ですが、利用したい人が施設・サービスの選択ができない、施設そのものが足りないといった問題をはらんでいました。

2.介護保険制度発足の背景と仕組み

介護保険制度の運用が始まった2000年の少し前、1974年には、日本の全世帯の中の19%が単身世帯、58.5%が核家族となりました。それが2014年には単身世帯27.1%、核家族が59.2%となり、「親や祖父母の介護に参加できない」人たちがぐんと増えています。

※この数値では年代が考慮されていませんので、要支援・要介護者自身が単身ないしは核家族であるケースを含んでいます。

それからどんどん単身世帯・核家族は増えて行き、家族で介護に携わることが困難になっていきました。子は都会で仕事を得てそこに住まいを構え、地元にいる親が年老いてゆくというのが今の日本の全体的な姿といえるでしょう。

介護が必要な「親・祖父母世代」を支えるため、40歳以上の人が加入し共同で介護資金をプール+国や市町村の税金で賄う介護保険制度は、現代日本において欠かせない仕組みです。

また、介護保険制度は高齢者の介護のみならず、40歳以上でも利用できるケースがあります。末期ガン・関節リウマチ・脳血管にまつわる疾患など16種の特定疾病により要介護状態となったときにも介護保険給付を受けられます。「2人に1人はガンを経験する」という日本人全員に必要な仕組みでもあるのです。

3.介護保険制度は改正されていく

介護保険制度は、社会の変化に対応してつくられたものであることは、上でも触れたとおりです。過去には老人保健法や老人福祉法などにより実現した支えも“不足”し、新たに生まれた介護保険制度でカバーできるようになりました。

これまでの各種の法の経緯と同様、介護保険制度そのものも5年に1度は見直しをし改正されています。

今現在、介護職に就く人たちの基本的な給与のベースとなる「介護報酬」、要支援者・要介護者が支払う「自己負担額」、低所得者の負担額をカバーする「介護保険高額介護サービス費などの支給(払い戻し)」など、介護にまつわる問題はまだまだ改善が待たれます。

いわゆる団塊世代が75歳以上となる2025年を視野にいれ、国もさまざまな側面から制度の見直し・制度の改正を行おうとしています。

まとめ

介護保険制度とは、高齢化の進む日本において今度さらに重要となる公的制度です。介護保険制度については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 介護保険制度とは、介護問題を社会全体で支える仕組みのこと。介護保険法に則った公的制度
  2. 介護保険制度は、2000年から施行・運用されている。過去には自宅に帰っても介護を受けられないため入院し続ける「社会的入院者」もいた
  3. 介護保険制度は高齢者のケアがしづらい日本の現状に合わせた制度。「遠距離介護」をせざるを得ない人も多い
  4. 介護保険制度は5年に1度見直しされ、改正される。今後も社会状況に合わせた改正が行われる予定