2015年問題とは

介護に役立つ用語集

2015年問題とは、医療や介護をお金の面で支えてきたいわゆる「団塊の世代」の人たちが給付を受ける方になることから、社会保障の問題が発生する心配を指すことば。これに関連し、「2025年問題」も存在する。

65歳ともなれば、病気にかかるリスク、要介護になるリスクが高まる時期です。このような人が増えると、健康保険・介護保険といった社会保障は「収入減・支出増」となることは明白です。

高齢者自身が支払う保険料や、現役世代が支払う保険料も共に上昇、何度か延期されてきた消費税増税(8%から10%へ)も2019年に実施される予定となっています(2018年1月現在)。

1.「団塊の世代」が高齢者となった2015年問題

団塊の世代とは、戦後のベビーブーム期に生まれてきた人たちのことを指します。これらの人たちが高齢者となることは、社会保障の面のみならず、産業構造、雇用へのインパクトも大きいものです。

2017年の日本総人口のうち、65歳以上は約3,514万人(約27.7%)で、今後も増え続けます。さらには、医療の発達といった側面から寿命も長くなる傾向にありますので、今後の医療・福祉面での負担増は避けられない状況となっています(統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)│総務省)。

2015年はもう過去のことではありますが、既に介護関係の職員の不足、そして介護保険制度による介護職員の低賃金の問題が既に噴出しているのが現状です。

2.医療における2015年問題

これまで、日本の医療は「短期で治療し、家へ帰す」というものでした。しかしながら、高齢化が進むにつれ、慢性疾患を持つ人や持病をいくつも持っている人が増えていきます。

この点から見ても、医療の現場は「治す」に加え、「家でも支える」機能を求められ始めています。つまり、在宅医療への対応が急務で、なおかつ、介護との連携が不可欠といえます。

身近なところでいうと、専門の車輌を導入し「訪問歯科医療」を行っている歯科医院を見かけることが増えました。このように、家にいながらにして医療を受けられるよう、病院や病院で働くスタッフにも負担がかかっているのが現状です。

3.2015年問題に続き、「2025年問題」が間近に迫る

国による推計では、65歳以上の高齢者は2025年には3,657万人となります。特に首都圏・都市部においては75歳以上人口が急速に増加するとされています。
そのような中にあって、

  • 病気になったとき60%以上の人が「自宅で療法したい」
  • 要介護となってしまったとき4割以上の人が「自宅やこども・親族の家で介護されたい」

という希望を持っています(在宅医療・介護の推進について│厚生労働省)。

2025年には、約650万人の人たちが75歳以上となります。高齢者は、病気での医療が長引く・要介護度が上がるのは自然なことで、保障面や本人の意思の尊重の面からも「自宅で看護を受ける」「自宅で介護を受ける」よう方向転換を図らざるを得ません。

しかしながら、一方では「大家族から核家族へ」の風潮は止まってはいません。国民総出で高齢者をお金の面で支える必要はこれからも高まっていきます。

まとめ

2015年には、介護や医療の世界に激震が走りました。団塊の世代とよばれる人たちが「一斉に高齢者」となったからです。これは後に「2025年問題」につながるもので、今後目を離せないものです。2015年問題については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 2015年問題とは、団塊の世代の人たちが高齢者を支える側から「支えられる側」になることで起きる、社会保障などの混乱を示すことば
  2. 2015年を過ぎた2017年現在、65歳以上の人は約3,514万人。寿命が延びる傾向にあることで、医療費・介護費の増加は避けられない
  3. 医療関係施設・スタッフにも2015年問題が。在宅医療への対応の準備、専門知識の取得、実働など負担は増加
  4. 2015年問題に続き「2025年問題」も危惧される。さらに高齢化率が上がると同時に、「自宅で看護・介護を受けたい」というニーズも高まっている