褥瘡(床ずれ)とは

褥瘡(床ずれ)とは、長時間同じ体勢で寝たとき、ベッドや布団にかかる体圧を多く受ける部分が血行不良を起こして傷やただれとなり、より悪化すると壊死すること。長時間車いすを使用する人にもみられる。

健康な方であれば、意識せず寝返りを打つことで血行不良を防止することができます。一方寝たきりの状態にある方はそれができず、知らないうちに褥瘡(床ずれ)となってしまいます。

また、車いすをよく利用する方も、状態の体重を支える臀部に褥瘡(床ずれ)ができることがあります。

1.褥瘡(床ずれ)の好発部位

褥瘡の好発部位は、骨の突出している場所です。

仰向けの場合は、

  • 後頭部
  • 肩甲骨部
  • 仙骨部
  • かかと

がそれです。

横向けの場合は、

  • ひじ
  • 腸骨(骨盤上部)
  • ひざ
  • くるぶし

です。

このような場所は、自分で動ける方であっても、骨が突出しているという特徴からぶつけたりケガをしやすい部分であることはご存じの通りです。寝たきり・座りっぱなしの方であれば、これらの部分が体重を支える“ポイント”となり、圧迫し続けることにつながります。

この状態に加え、糖尿病により傷の治りが悪い、肥満により体圧が大きくなっている、痩せているためにより骨が突出しているなどの理由が重なり、褥瘡がひどくなることもあります。

2.褥瘡(床ずれ)の予防法

褥瘡(床ずれ)の予防法で一番有効なのは、姿勢の変換です。仰向けならば横向けに、横向けでも右から左へ、などのように、褥瘡(床ずれ)の好発部位を適宜“開放”する・血行促進することが有効です。

また、

  • 入浴や清拭で体を清潔に保つ
  • シーツのずれによる重なりや、パジャマのしわ・縫い目に注意する
  • マッサージや運動により血行を促す
  • 皮膚や筋肉の新陳代謝を促すようたんぱく質やビタミン類を正しく摂取する
  • 褥瘡(床ずれ)好発部位に円座を使用する
  • 介護用ベッドを使用している場合、背がずれて擦れないよう、膝側を上げた後に背上げをする

といったことも予防法となります。

3.褥瘡(床ずれ)ができたときの処置

まず、体の表面にできた皮膚の崩れや傷が褥瘡かどうか確認しましょう。まずかかりつけ医に相談をします。高齢者を多く診察している医師であれば、それが褥瘡であるかどうかはすぐにわかることでしょう。

褥瘡だと診断されれば、処置方法を教えてもらえます。褥瘡の処置方法は概ね以下のように分類され、実施されますが、自宅でできることは「予防」「初期の褥瘡ケア(保存的治療)」までとお考えください。

保存的治療=処方された塗り薬を塗る。状態により感染に対処するもの、キズの治癒を促進するもの、保湿材で褥瘡部分を保護するものなど、いくつかの方法を組み合わせる

物理療法=キズに物理的刺激を与え、壊死部分を自然にはがし治りを促進するもの。褥瘡部分に直接水流を当てる、流れのあるぬるめのお湯に褥瘡部分を浸ける入浴、褥瘡部分に超音波を当てるなどがある

外科的治療=壊死が進行し、他の療法で元に戻らないと判断されたときに当該部分を切除する。必要に応じて他の部分から代わりになる皮膚を採取、傷部分に被せる

まとめ

褥瘡(床ずれ)とは、自身で動けず寝たきりとなった方にとって不快であると同時に、介護する方をも悩ませるものです。褥瘡(床ずれ)については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 褥瘡(床ずれ)とは、体圧を多く受ける部分の血流が滞り傷やただれを呈すること。ときに壊死に至ることも
  2. 褥瘡(床ずれ)の好発部位は、骨が突出しているところ。後頭部や肩甲骨部、仙骨部、かかとが代表的
  3. 褥瘡(床ずれ)の予防法は、寝返りさせる・マッサージや運動で血行を促進すること
  4. 褥瘡(床ずれ)ができてしまった場合、自宅では初期のケア(保存的治療・清潔を保ち塗り薬を塗る)まで。ひどくなると物理療法や外科的治療が必要となる

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