相互扶助(互助)とは

相互扶助(互助)とは、家族や親族、友人など地域に住まう人同士が助け合うこと。

私たちが自身の暮らしを守るため行うべき事柄は、自助(自分でする)/相互扶助もしくは互助(家族や友人など個人的な関係にあるもの同士でする)/共助(社会保険や介護保険制度など制度の中でする)/公助(最終的に必要となる生活保護などの公的制度)に頼る、の順となります。

介護の世界でも同じく、まずは自らのことは自らで、それでも困難が生じるときは相互扶助(互助)で見守り合い・助け合いをします。地域包括ケアシステムは、この相互扶助(互助)や共助の精神を含むものです。

1.道義的な相互扶助の義務は誰にあるのか

自助の次に位置する相互扶助(互助)ですが、家族や親族で助け合うよう法で定めています。

  • 民法730条=直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。
  • 民法第877条=直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。特別の事情があるときは、直系血族及び兄弟姉妹のほか、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

この730条・877条は、家族で協力し合わなければならないこと、経済的な援助をし合わなければならないことを示しています。

国も、今後多く求められる福祉施設やそれを支える人員を確保する制度を整えています。同時に、家族で高齢者の世話がしやすくなるよう、三世代で住む良質な家を建てたときに税制上の優遇を受けられる制度(三世代同居に係る税制上の軽減措置)を設けるなど、家族間の相互扶助(互助)が進むよう環境を整えているところです。

2.福祉における相互扶助の意味とその役割を担う人

本来ならば家族で支えあうことが望ましいものですが、既に家族がいない、家族や親族が遠方に住んでいて介護をすることが現実的でない、家族はいても仕事で精一杯で介護に時間を割けないといった問題はありがちなことです。

核家族化が進んだがゆえに地縁が希薄になり、さらには個人情報を守らんがために地域との交流が減った今、福祉の面にも影響が及んでいます。このことを踏まえ、民生委員などが地域ボランティアで見守り活動を行うといった活動が盛んになっています。

また、いわゆる「独居老人」が増加しています。相互扶助の“網”にかかっている状態であれば、日頃の見守りのみならず、要援護者としてリストアップされることで、何がしかの災害時に手助けを受けやすくなります。

もしも家族や親族に「日頃頼れる人がいない」という状況が見受けられるときは、このような人に連絡をしておくことも重要です。民生委員は、地区において老人福祉法・生活保護法・身体障害者福祉法などの執行に協力する立場にあり、相互扶助の要のひとつです。

3.相互扶助の役割を担う「保険」

上でも触れたとおり、人と人がお互いに支えあうのが相互扶助(互助)です。この相互扶助の精神をお金の形で実現するのが、民間保険です。

月々ないしは1年に1度保険料を支払い、何かあったときに保険金給付を受ける保険ですが、これを裏返せば、自分が必要としないときは他の人を助けていることになります。

これに対し、国民健康保険や健康保険(協会けんぽ)は社会保障・社会福祉制度で、自分の意思で加入するもしくはやめることのできないものです。しかしながら、これらの制度もまた、仕組みの性質上「相互扶助」の側面を持っています。

まとめ

相互扶助(互助)とは、介護(福祉)の面でもとても重要なものです。相互扶助については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 相互扶助(互助)とは、家族や親族、知人、地域の人同士で助け合うこと。
  2. 相互扶助は、まず家族や親族から。国も家族で介護をしやすいよう各種制度を整えている
  3. 家族・親族からの相互扶助を得られない、もしくは得づらいときは、民生委員などに相談してみる
  4. 相互扶助をお金の形で実現するのは民間保険。国民健康保険などは社会保障・社会福祉制度ではあるが、助け合いという意味で相互扶助の性質を持つ

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