低温やけどとは

介護に役立つ用語集
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低温やけどとは、必ずしも高温とはいえない熱源が長時間皮膚に触れることで起こるやけどのこと。

熱源が高温でないだけに、気づくのが遅れ、一般的なやけどよりも組織深部にまでダメージが及ぶことも少なくありません。

特に麻痺などで温度を感じない・感じにくい人にとって、低温やけどは注意が必要です。カイロや湯たんぽのみならず、電気毛布の使用ないしはファンヒーターの一部に触れてしまい、深刻な低温やけどを負ってしまうこともあります。

1.カイロや湯たんぽでの低温やけど

低温やけどの原因となりやすいのが、カイロや湯たんぽです。また電気あんかや電気毛布が低温やけどの原因にもなります。これらは、冬場に欠かせないものではありますが、長時間同じ場所(特に足)に使用するものですので、知らず知らずのうちに低温やけどを引き起こしてしまいます。

高齢者は、皮膚が薄く、ときに自身で寝返りが打てないことで、低温やけどになりやすい傾向にあります。また、麻痺などにより感覚のない人、泥酔したり睡眠導入剤服用で深く眠っている人も低温やけどを負いやすい状態にあります。

カイロや湯たんぽなどを日常的に使用している場合、直接皮膚に当てない・就寝時は取り除く(電源を切る)といった工夫で低温やけどを予防します。

2.低温やけどの治療法・処置法

やけどは、1~3までの程度に分類します。

  • 1度=ヒリヒリとした感じがあり、低温やけどの部分が薄い赤みを帯びる
  • 2度=痛みが強く感じられ、低温やけどの部分に水ぶくれが生じる
  • 3度=皮膚の深い部分で壊死が生じ、病院での治療を要する

特に3度まで進行してしまった場合は、手術が必要となります。熱による組織の破壊・手術のキズにより感染症にかかる可能性もありますので、早めに気づく必要があります。1~2度の場合でも、ダメージは目に見えない部分に広がっている可能性がありますので、安易に市販の塗り薬を使用しないようにします。

やけどの民間療法には、特定の植物から得られる液体を塗る、調味料を塗るといった方法がありますが、皮膚の深部で起こる低温やけどでは特に行ってはなりません。

3.低温やけどで使用される薬や絆創膏

低温やけどに用いられる基本的な薬は、抗生物質塗り薬や白色ワセリンです。また、やけど部分に使用する絆創膏は湿潤療法用のものが広く使われるようになってきています(化膿していない場合)。

まず受診をし、適切な処置を行ってもらい、処方される薬や絆創膏を使用しなければなりません。やけどによる水ぶくれがあるならそれを切り取り、傷部分からにじみ出る体液(白血球や免疫細胞)を乾かさず活用することで殺菌と細胞組織の再建を目指します。

しかしながら、この湿潤療法は専門的な知識がなければ逆に細菌を増殖させてしまうこともありますので、医師の指導のもとで行うべきです。やけどの程度や医師の治療方針によっては行われないこともあります。

まとめ

低温やけどは、高齢者のみならず誰にでも起こりうるものです。比較的低温の熱源が原因ですので、知らないうちに深刻化し、ときに手術が必要となることもあります。低温やけどに関しては、次の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 低温やけどとは、高温ではないものに長時間触れることで起こるやけどのこと。麻痺などで熱さを感じない人は特に注意
  2. 冬場は湯たんぽやカイロ、電気毛布など低温やけどの原因となるものの使用が増える。就寝時は使用しないことで予防を
  3. やけどは1~3の段階で治療法が変わる。低温やけどは目に見えない皮膚の深い部分で起こるので、気になったらすぐに受診
  4. 低温やけどには、程度に合わせた治療法・薬・絆創膏が用いられる。最近は体液を乾かさない「湿潤療法」が採用されることもある

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