掻痒感(かゆみ)とは

掻痒感(瘙痒感とも書く)は、「そうようかん」と読み、皮膚がかゆく感じることを指す。

ひどい掻痒感が続くと、睡眠を阻害することがあります。また、実際に皮膚をかくことで傷ができ、炎症を起こしてしまったことからさらなる掻痒感を生むこともあります。

ただ単にかゆみを感じるとはいえ、眠りが浅くなる・傷ができるとなると、QOL(生活の質)が落ちてしまいますので、注意が必要です。

自分自身で手の届く範囲であれば処方された塗り薬を塗ることができますが、自身でケアできない方の場合、介護・看護をしている人が皮膚の状態をチェックしながら薬を塗ってあげるなどの手伝いをしなければなりません。

1.掻痒感の関連因子(原因)は何か

掻痒感の関連因子(原因)は、大まかに次の4つに分けられます。

  • 皮脂欠乏性湿疹=皮脂が不足すると、それを原因として神経繊維が皮膚表面にまで伸びかゆみを感じる。おむつなどで皮膚が過剰に湿潤することも原因のひとつとなる
  • 神経障害掻痒=脳の血管障害などにより起こった神経障害が原因で掻痒感が生まれる
  • 中枢性掻痒=肝臓や腎臓の機能低下により、本来体外に排出されるべき物質が排出されないため知覚神経を刺激して掻痒感が生まれる
  • 心因性掻痒=ストレスによりかゆみを感じることがある。またせん妄により虫がいるように思えてこれが原因で掻痒感につながることもある

単に皮膚の問題なのか、他に原因があるのかは、すぐにはわからないものでしょう。かかり付け医に相談して適切な科を教えてもらい、すぐに受診してください。

2.看護の場で行われている掻痒感への対処「入浴とその後のケア」

高齢者に多い乾燥肌(皮脂欠乏)による掻痒感は、正常な皮膚のバリア機能が破綻していることに起因します。このタイプの掻痒感は、体温が上がることでひどくなることが特徴のひとつにあげられますので、室温を高くしすぎない、入浴の際のお湯の温度を低めにするなどし、体を温めすぎないようにすることが第一歩です。

そして、湯上りに乾燥しかさついている部分(掻痒感のある部分)に市販の保湿剤や処方されたクリームを使用します。皮膚のバリア機能が低下すると、衣服が触れるだけでも掻痒感につながります。入浴や清拭で清潔を保ち保湿をすることで、バリア機能を回復させることがとても重要です。

もしも病気や処方されている薬が原因の掻痒感ならば、それにあわせたかゆみ止めを医師に出してもらいます。

3.掻痒感が特にひどい部位には冷罨法(れいあんぽう)を

先に触れたとおり、掻痒感をひどくする原因のひとつに「体温を上げること」がありました。これを抑制するため、冷罨法(れいあんぽう)を用います。特にかゆみのひどい部分に氷枕など冷やすものを当てて、一時的に感覚を麻痺させることで掻痒感を低減させるという方法です。

高齢者に掻痒感が起こる多くの原因がドライスキンです。皮膚が無防備な状態であることから、神経細胞が刺激され、炎症を起こすことがあります。このときヒスタミンという物質が分泌され、血管拡張を引き起こします。血管が拡張すると血流が良くなり、その部分の体温が上がりますので、それを抑制するためにも冷罨法(れいあんぽう)は効果的とされています。

しかしながら、冷やしすぎは体調を崩す原因となるだけでなく、凍傷につながることも考えられます。慢性的な炎症には用いてはならない措置ですので、自宅で掻痒感に対処する際には、正しい方法を指導してもらい、それに則って行います。

まとめ

掻痒感(かゆみ)とは、人をイライラさせるものであると同時に、ケースによっては睡眠を阻害し、体調を崩す原因ともなります。掻痒感(かゆみ)については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 掻痒感(瘙痒感とも書く)とは、かゆみのこと。ひどくなると、暮らしそのものが乱されてしまうことも
  2. 掻痒感の関連因子(原因)は、皮脂欠乏(ドライスキン)・神経障害・心因性などがある。原因に応じた対処を
  3. ドライスキンによる掻痒感は体温が上がることでひどくなる。ぬるめのお湯で入浴し、その後保湿剤でケアをする
  4. あまりに掻痒感がひどい部分には冷罨法(れいあんぽう)を。体を冷やすことで体調を崩すことも考えられるので、正しい方法を聞いておく

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