家族介護とは

家族介護とは、基本的に外部の介護サービスに頼らず、家族だけで親や祖父母などの介護を行うこと。

要介護者本人が外部の介護サービスを利用することに抵抗がある、家族全体に介護は家族でするものという認識がある、実際に介護に当たれる人員を家族の中で確保できるなどの理由で、家族介護という道を選ぶご家庭があります。

この場合、主に介護に当たる方と、その人を囲む家族との間に“こころの温度差”が生じることがあり、介護をする方がつらい思いをしているケースがあります。

1.家族介護者とは、誰を指すのか

家族介護を行う「家族」は、いくつかの種類に分けられます。

  • 主に介護をする方(直接的な介護をする方)
  • 主に介護をする方に代わり、時々直接的な介護をする方(遠方の子・孫・近隣に住む親戚など)
  • 主な介護者を支える家族(間接的な介護をする方/介護には携われなくても経済的に支えている方)

家族介護においては、直接的な介護・時々でも介護に携わる人・経済的に支える人のいずれもが大切な存在です。

特に、いわゆる「老老介護」と呼ばれる状況に置かれている場合、公的支援を受けない以上、これらの3つの役割を担う方どれが欠けても介護は成り立ちません。このとき、何よりも大切なのは、家族全員が共通の認識で介護に立ち向かうことです。

介護をきっかけに家族が分裂してしまうことも珍しくはありません。主に介護に携わる方の意向や体調を大事にしながら、不足するものを家族全員でカバーする意識が重要です。

2.家族介護支援事業が家族介護の助けに

家族介護を行っている主な介護者にとって一番欲しいのは理解者です。そして介護に関する正しい知識を身につけることも必要としています。これに応えるのが、家族介護支援事業です。

  • 介護教室の開催
  • 認知症高齢者見守り事業
  • 家族介護をしている方の身体的・精神的・経済的負担軽減

が家族介護支援事業の一部です。

しかしながら、この家族介護支援事業は自治体が地域の実情に即した形で行うもので、全国一律でないところが注意点です。
家族介護支援事業について知りたい方は、お住まいの市町村に問い合わせ、何が行われているのか、自分にとって必要なことはどこに行けば相談できるのか確認してください。

3.家族介護慰労金という制度も助けになる

家族介護に必要な援助を準備している家族介護支援事業ですが、その中で「家族介護慰労金」という制度を用意している自治体があります。

たとえば熊本県苓北町では、要介護3以上の方を1年以上自宅で介護している方に対し年間14万円を支給しています。ただし、90日以上の入院・入所をしたとき、過去1年の間に介護保健サービスを利用したときは対象になりません。

同じ苓北町では、他に「家族介護用品支給事業」をおこなっていて、住民税非課税世帯で要介護4ないしは5の高齢者を自宅で介護している世帯に、紙おむつや使い捨て手袋、ドライシャンプーなどの品物を月額給付額6,250円以内で支給してくれます。

このように、自宅で介護をしている方への慰労金、もしくは要介護者に必要なものの支給制度がないか、老人福祉に関する窓口へたずねてみてください。

まとめ

家族介護とは、介護の全てを家族で行うため、通常の介護生活よりもつらくなりがちです。家族介護については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 家族介護とは、外部の介護サービスに頼らず家族で介護を行うこと。介護に直接携わる方への負担が大きくなりがち
  2. 家族介護では、「主な介護者」「時々交代してくれる介護者」「主な介護者を経済的に支える人」それぞれの役割が重要
  3. 家族介護には「家族介護支援事業」によるサポートが期待できる。自治体により内容が異なる
  4. 家族介護者には「家族介護慰労金」という制度を準備している自治体も。また必要な介護用品を支給してくれるケースもある