電解質異常とは

介護に役立つ用語集

電解質異常とは、体液の中に存在する電解質のバランスが崩れている状態のこと。

電解質にはナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどがあり、これらが正しいバランスを保てなければ、体が酸性ないしはアルカリ性に傾いてしまいます。

電解質異常により、意識障害や傾眠(呼びかければ反応できるが、意識混濁を起こす)、嘔吐、痙攣、脱力などが起こります。電解質異常は、熱中症を引き起こす原因のひとつであると同時に、他の重い病気の症状として現れることがあります。

1.電解質異常による痙攣・意識障害などの症状

電解質異常をきたすと、痙攣や意識障害、吐き気、脱力感、ときに抑うつ症状を呈することがあります。

  • 低ナトリウム=傾眠、痙攣、昏睡など
  • 高ナトリウム=傾眠、痙攣など
  • 低カリウム=体の痺れなど
  • 高カリウム=脱力感など
  • 低カルシウム=痙攣、うつなど
  • 高カルシウム=幻覚、昏睡など
  • 低マグネシウム=嗜眠、震え、不整脈など
  • 高マグネシウム=筋力低下、吐き気、だるさ、傾眠など

このように、電解質のバランスが崩れると、主に神経系のトラブルが起きます。また、これらは重い病気から起きていることが多く、まれに生命をも脅かすものとなります。

2.電解質異常の原因

電解質異常の原因となるのは、まず以下のような病気です。

  • 糖尿病
  • 慢性腎不全
  • 心不全
  • 甲状腺機能の低下
  • 急性腎炎
  • 悪性腫瘍
  • ビタミンD欠乏症
  • 肺気腫

電解質異常により、何らかの症状がみられたときはこれらの病気を疑います。詳しく検査をし原因となる病気をみつけ、その治療を行わなければなりません。

さらに、食生活そのものの乱れも電解質異常の原因となることがあります。

  • 食が細っている
  • 偏食
  • 拒食症

この中で、特に危険なのが拒食症です。こころの問題で起こる病気で内科的治療ではなく精神科的治療の分野ですので、それに対応した病院で適切な治療を受けなければなりません。

3.電解質異常の治療

電解質異常による様々な症状が現れたとき、すでに重い病気に発展していることが多く、概ねの場合入院し原因となっている病気の治療を行います。まず、体液の量や内分泌(ホルモン)関係、尿に排出される電解質などの検査をし、全身的な検査をして原因を把握、直ちに治療に入ります。

一方、食の問題から電解質異常に陥っている場合は、入院により点滴で水分やエネルギー補充を行います。小食や偏食によるものであれば、食事療法と同時に高齢者にありがちな口腔内環境悪化の改善(歯科治療・噛む力の回復訓練)も行います。

まとめ

電解質異常とは、体液内の電解質がバランスを欠いた状態のことです。これにより様々な身体トラブルが現れるだけでなく、電解質異常そのものが何らかの大病からくる症状であることも少なくありません。電解質異常に関しては、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 電解質異常とは、ナトリウムやカルシウム、マグネシウムなどの電解質のバランスが崩れている状態
  2. 電解質異常は、痙攣や意識障害、脱力感、不整脈などを引き起こす
  3. 電解質異常の原因は、糖尿病や心不全、悪性腫瘍などの「大病」であることも。食事が原因となっているケースも
  4. 電解質異常が起こったら、その原因となる病気を突き止め、それに対応した治療を行う