認知症地域支援推進員とは

介護に役立つ用語集
介護に役立つ用語集

認知症地域支援推進員とは、認知症の人が住みなれたエリアで生活するため、介護施設や医療施設、介護サービス事業者など連携を図り、本人や家族を支援する人のこと。

認知症地域支援推進員は、国が進める“認知症高齢者等にやさしい地域づくりの推進(新オレンジプラン)”の一環として活動しています。

2018年度から国内全ての市区町村で活動を実施する目標が立てられていて、認知症の医療・介護についての専門知識や経験を有する医師や歯科医師、薬剤師、看護師など国家資格所有者が市区町村により指定され、認知症地域支援推進員となります。

1.認知症地域支援推進員研修を受けるための資格要件

認知症地域支援推進員になるためには、資格要件を満たした人が認知症地域支援推進員研修を受けなければなりません。

都道府県単位で認知症地域支援推進員研修が開かれますが、研修の開催に当たっては、市区町村においての認知症地域支援推進員の配置状況を鑑み、都道府県で取りまとめて受講申し込みを行います。

上でも少し触れたとおり、受講し、認知症地域支援推進員になれるのは、

  • 認知症の医療・介護に関する専門的知識や経験を有する医師
  • (同)歯科医師
  • (同)薬剤師
  • (同)保健師
  • (同)看護師
  • (同)理学療法士
  • (同)作業療法士
  • (同)社会福祉士
  • (同)介護福祉士
  • (同)歯科衛生士

などです。

また、

  • (市町村が認めた)認知症介護指導者養成研修修了者

なども研修を受け、認知症地域支援推進員になることができます。

2.認知症地域支援推進員に関する要綱

認知症地域支援推進員設置に関しては、円滑な介護サービス提供のため、市町村により要綱が定められています。

たとえば、伊丹市では次のように要綱が公表されています(伊丹市認知症地域支援推進員設置事業実施要綱│伊丹市)。

  • 伊丹市(適切な事業運営ができると市長が認めた法人などに委託可能)が実施主体
  • 認知症の人が必要な医療・介護サービスが受けられるよう関係機関との連携体制構築
  • 伊丹市医師会・認知症サポート医・認知症疾患医療センター専門医とのネットワーク形成
  • 地域型地域包括支援センターへの認知症対応力向上支援
  • 認知症ケア向上推進を進める各事業実施のための調整

このように、認知症患者やその家族と直接の接点は少なくとも、「支援のネットワーク整備」のための働きを果たすのが認知症地域支援推進員です。

3.厚生労働省の考える認知症地域支援推進員

認知症地域支援推進員の活動の場は、医療施設・介護施設・地域包括支援センターが基本ですが、厚生労働省では認知症に関する知識を広める活動や、在宅介護をしている家族に対して効果的な介護方法の相談にのるといった“任務”も想定しています。

たとえば、最近見聞きすることの増えた「認知症カフェ」もこの一環です。

認知症カフェとは、

  • 認知症を患う本人
  • 介護をする家族
  • 介護に関する専門職
  • 地域の人々

など、認知症介護で家に閉じこもりがちな人たちが、地域の人たちと共に安心して集えるイベントです。

認知症カフェでは、同じように認知症の人の介護をしている他の家族と出会うこともできますし、専門知識を持った人とも出会えますので、介護生活にありがちな悩みを“持ち込み”し、自由に話し合うことができます(認知症地域支援推進員│厚生労働省)。

まとめ

認知症地域支援推進員とは、介護に関する知識・経験をもった医療や介護の専門家がなるものです。見えないところではありますが、認知症患者とその家族の支援のため、多くの市町村で設置が進んでいます。認知症地域支援推進員については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 認知症地域支援推進員とは、国の推進する「新オレンジプラン」の一部に定められていて、2018年度には全ての市区町村で設置する目標が掲げられている
  2. 認知症地域支援推進員になるためには、認知症に関する医療・介護の専門知識をもった国家資格取得者が研修を受けなければならない
  3. 各市町村では、認知症地域支援推進員に関する要綱を定めている。実施主体や認知症地域支援推進員の行うことが明示されている
  4. 厚生労働省では、認知症地域支援推進員が「認知症カフェ」など、認知症への理解普及・介護のための相談支援を行う事業に携わるよう計画している

ピックアップ記事

関連記事一覧