日常生活圏域とは

介護に役立つ用語集
介護に役立つ用語集

日常生活圏域とは、市町村介護保険事業計画において、地理的な条件や人口、社会的な条件を勘案し、介護や福祉基盤の整備の単位となるエリア定め、それを示すことば。

介護は、施設のみならず、医療機関、交通網、人的ネットワークが正しく組み合わさることで適正に実施されます。これらの資源を総合的に勘案し、「日常生活圏域」を定め、介護の各サービスの利用見込み量をはじき出すことで、必要な施設の種類や対応できる人数を決めることが必要です。

1.介護保険法で定められた日常生活圏域

この「日常生活圏域」については、平成17年(2005年)に改正された介護保険法で明確にされました。地域に存在する小学校区や中学校区、ないしは市町村合併前の旧行政区を参考に、地域特性を加味し、日常生活圏域設定が行われています。

これを“ひとつのユニット”として捉え、必要な介護施設の数とベッド数、介護サービス事業者の数をコントロールし、過不足のない介護サービスを実現する仕組みです。

地域包括支援センターもまた、この日常生活圏域の設定により設置していて、必要なものを適宜提案・提供できるようになっています。

2.日常生活圏域ニーズ調査と介護予防・日常生活圏域ニーズ調査

地域の介護ニーズを把握するために実施されるのが「日常生活圏域ニーズ調査」です。介護サービスの種類や量、提供方法を検討するために実施されますが、これまでに何度か見直しがなされています。

日常生活圏域ニーズ調査(第6期)では、介護予防事業を要するであろう高齢者の抽出を目的に、96の調査項目があり、介護予防を勧めるべき人を捜し当てるために実行されてきましたが、それより一歩進んだ「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」が策定されました。

この調査では、

  • 対象=要介護1~5以外の高齢者
  • 調査項目=必須33・オプション項目30

が実施され、調査後は地域包括ケアに利用される「地域包括ケア「見える化」システム」への登録を行い、自治体で活用できるようになりました。一部の機能以外は、国民誰もが利用できるようになっています。

3.日常生活圏域と地域包括支援センター

先にも少し触れたとおり、市町村のエリアを必要に応じて区分けし、地域包括支援センターが設置されています。

たとえば、東京都小平市では5つの日常生活圏域を設定していて、

  • 西圏域
  • 中央西圏域
  • 中央圏域
  • 中央東圏域
  • 東圏域

それぞれに地域包括支援センターがあります(地域包括支援センターとはなんですか│小平市)。

これにより、

  • 相談窓口がより近いところにある
  • 介護に関わっていない人でも、近所で起こっているかもしれない高齢者虐待についての情報提供ができる
  • 要支援状態であっても、早期から介護予防のアドバイスを受けられる
  • 介護・医療を問わず、社会的資源の情報を早期に得られる

というメリットが生まれます。

まとめ

日常生活圏域とは、私たちの住むエリア内でどのような介護ニーズがあるのかを探り、適正に施設や介護サービス業者を設置するための“単位”です。日常生活圏域については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 日常生活圏域とは、市町村介護保険事業計画において、人口・地理的条件・社会的条件を勘案した「福祉基盤の単位となるエリア」のこと
  2. 日常生活圏域は、介護保険法で定義されたもので、小学校区や中学校区、旧行政区を元に地域特性を加味して決められる
  3. 日常生活圏域ニーズ調査は介護予防を求める人を探すためのもの。介護予防・日常生活圏域ニーズ調査は要介護者を対象にし、調査結果は「見える化」システムへ登録するもの
  4. 設定された日常生活圏域には、地域包括支援センターが設置されている。住まいの近くで介護や医療に関する相談を受けられる

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