特定入所者介護サービス費とは

介護に役立つ用語集

特定入所者介護サービス費とは、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、介護療養型医療施設、ショートステイを利用する際の自己負担額を一部軽減する制度のこと。

生活保護世帯や低所得者が対象で、居住費と食費の軽減措置を受けることができます。事前に市区町村に申し出、負担限度額認定を受けていなければなりません。

負担額の認定区分は5つあり、本人や世帯の収入レベルに応じて決定されます。

1.特定入所者介護サービス費は現物支給

特定入所者介護サービス費は現物支給です。現物支給といっても、何がしかの“モノ”が届くわけではなく、介護保険でカバーする金額を施設が市区町村役場へ請求し受け取ることを指します。医療保険(国民健康保険/社会保険)を使い病院で治療を受け、窓口でお金を支払うようなイメージです。

つまり、特定入所者介護サービス費で定められた負担限度額を超えて支払わなくてよいというもので、後日何らかの形で払い戻しが受けられるという性質のものではありません。

市区町村のホームページで、利用者負担段階区分認定の条件や施設サービス利用時の金額などが掲載されていることがありますので確認してください(介護保険の給付│秦野市)。まずは役所窓口やケアマネージャーに相談するのがよいでしょう。

2.特定入所者介護サービス費の申請

特定入所者介護サービス費の申請には、収入や保有する資産がない(少ない)ことを証明しなければなりません。このため、日々の暮らしぶりが“数字”で理解できるものの提示を求められます。

  • 介護保険被保険者とその配偶者の定期預金証券など
  • 銀行の講座残高がわかるもの(通帳)
  • 借り入れがあれば借用証明書の写し

これらに加え

  • 申請する人の本人確認書類(運転免許書/健康保険証など)
  • 申請する人本人のマイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード/通知カード)

が必要です。

生活保護を受けている人の場合、手続きが異なることもありますので、市区町村の介護保険を取り扱う窓口で相談してください。

3.特定入所者介護サービス費の改正

介護保険という制度ができた時点では、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・ショートステイであっても、居住費と食費も介護保険からの支給対象でした。しかしながら、高齢化の進む日本において、介護保険制度は必要に応じ度々見直しが重ねられています。

その結果

  • 2004年改正=居住費と食費を対象外にし、特に所得が少ない人向けの特定入所者介護サービス費創設
  • 2014年改正=単身で1,000万円・夫婦で2,000万円以上の預貯金などがある/世帯分離でも配偶者が住民税課税されている人/遺族年金や障害年金を受給している人を特定入所者介護サービス費対象外に

と、改正が重ねられています。

今後も、介護保険とそれを取り巻く問題は増えていくことでしょう。その都度、制度改正は行われていきます。

まとめ

特定入所者介護サービス費とは、所得の少ない人が介護施設を利用する際に自己負担額上限を定めるものです。特定入所者介護サービス費については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 特定入所者介護サービス費とは、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、介護療養型医療施設、ショートステイを利用する際の費用を軽減する制度
  2. 特定入所者介護サービス費は、払い戻しではなく、居住費や食費を市区町村から施設へ直接支払う「現物支給」
  3. 特定入所者介護サービス費の申請には、本人やその配偶者などの経済状況を証明する書類などが求められる
  4. 特定入所者介護サービス費は、介護保険制度見直しにより改正されてきた。今後も動向に注意を