老後資金

知らないと損する⁉︎退職金の運用方法5つをご紹介

会社を退職する際に「お疲れ様」といわれているようでうれしい退職金。その金額にかかわらず、老後の生活の原資となることは間違いありません。

その退職金は、そのまま全額銀行口座にキープされますか。それとも、一部を今話題となっている「資産運用」にまわしてみますか。

退職金の運用について、事前にチェックしておくべきことをご説明します。

1.運用とは?

お金にまつわる「運用」とは、「資産運用」のことです。手持ちのお金などの資産を活用し、それを増やそうとする行動を指します。たとえば、一時期、大手銀行がCMをしていた「NISA(ニーサ)」なども資産運用法のひとつです。

他に、マンションなどの不動産を他の人に貸して家賃収入を得るのも、広い意味での資産運用のひとつです。

2.退職金(お金)を運用する方法5つ

退職金という「お金」を用いて運用をする方法は、貯蓄型と投資型に分類されます。それぞれの特徴と種類を挙げてみます。

2-1.【貯蓄型】普通預金

銀行口座にお金を預け、その預けた金額に応じた利息を受け取る方法です。日ごろどなたでも利用している銀行口座に、半年に一度「利息」などの名目で入金されているのが、この普通預金の利息です。

もしも何らかの原因により、お金を預けている金融機関が破綻したとき、普通預金に預けている1,000万円までは保護される「ペイオフ」の対象になりますので、高いリターンは望まない・積極的な投資は怖いので避けたい、という方に向いています(預金保険制度│金融庁)。

2-2.【貯蓄型】定期預金

同じ金融機関を利用しながら、積極的に預金に励みたいという方には、「定期預金」という方法があります。定期預金は、預ける金額と預け入れ期間を決め、その期間中引き出しができません。その分、金利は普通預金よりも高く設定されているケースが多く、中でもネット専業銀行は窓口を構える銀行よりもさらに高い金利のものが見受けられます。

何らかの理由で中途解約せざるを得ない場合、契約時の金利は適用されず、利率は落ちてしまいますので注意が必要です。

金融機関によって、母子家庭や年金生活者など、特定の条件下にある方の預け入れを優遇したり、金利を高めに設定するキャンペーン期間があったりしますので、事前に調べて有利に利用しましょう。

定期預金への利息のつけ方ですが、元本にだけ利息がつく単利型、元本+利息に利息が付く複利型があります。この定期預金もペイオフの対象です。

2-3.【貯蓄型】外貨預金・外貨定期預金

口座に預けるお金に「国外のお金」を利用する預金方法です。預金とはいえ、為替相場に大きく影響されお金の価値が上下しやすいものですので、いわゆる「投資」「運用」に近い預金方法です。

円高のときに預け、円安のときに取り戻すと、その差額で「儲けが出る」仕組みではありますが、その見極めが難しいこと、外貨にするとき・外貨から円に戻すときに手数料がかかることを考えると、預金全額を外貨にすることはおすすめできません(1)預金・融資などに関する利用者からの相談事例等と相談室からのアドバイス等(5-3外貨定期預金に関する相談等)│金融庁)。

外貨での預金はペイオフの対象にはなりませんので、取り扱っている金融機関に何らかのことがあったときは、残念なことに泣き寝入りせざるを得ません。

2-4.【投資型】NISA(株式・投信積立・投資信託)

株式投資と聞くと、「私には遠いこと」と思っていらっしゃるでしょうか。近年「NISA(ニーサ)」という言葉をCMで見聞きしたことがあるでしょう。NISAは、

  • 売却益や配当金など、得た利益が非課税
  • 非課税枠は年間120万円まで、最長5年間非課税

というメリットがあります。

※NISA口座は平成35年(2023年)まで開設できます。投資最低額は数百円からでも大丈夫です。

NISAとは、「小額投資非課税制度」のことです。退職金などを使う個人の投資家が投資しやすい環境を作るための仕組みです。金融機関や證券会社にもパンフレットを置いていますし、金融機関も投資窓口で丁寧に説明をしてくれます。

「でも、どこに投資すればよいのかわからない」という方でも大丈夫です。金融機関のおすすめラインナップから、ハイリスク・ハイリターンを狙うのか、ローリスク・ローリターンを狙うのかを絞り込めるのです。

  • ハイリスク・ハイリターンなら、株式やアクティブ型ファンド投資信託
  • ローリスク・ローリターンなら、投信積立やバランス型ファンド投資信託

窓口ではそれぞれの特徴を説明してくれますので、手持ちのお金の余裕度に合わせて決定してください(NISAの使い方│金融庁)。

既に株式投資を始めている方は、それらをNISA口座へまとめることはできません。また、対象とならない金融商品もありますので、自分自身で投資のすべてをコントロールしたいという本格的な資産運用を目指す方には向いていないでしょう(NISAのメリット│金融庁)。

2-5.【投資型】FX

保証金を証券会社などに預け、そのお金(円)を外貨に変えて、その差額により利益を得ようとする運用法です。正式名称は「外国為替証拠金取引」で、略して「外為(がいため)」などとも呼ばれています。

株式の取引とは異なり、平日ならば24時間取引ができます。チャートを追いかけながら、ご自身のコントロール下で資産運用したい方にはおすすめです。しかしながら、

  • 他の国のお金に交換する・他の国のお金から円に交換するときに毎回手数料がかかるため、短期間の多回数取引・小額取引には向いていない
  • 市場は日本時間の深夜に動くことが多いので、デリケートな方にはおすすめしづらい

ことも覚えておいてください。

取引方法により課税対象になることがある、また預けたお金以上に取引をする(信用取引)をしたことにより大きな痛手を負ってしまう可能性があることを理解していなければなりません(FXとは?│外為オンライン)。

3.不動産を運用する

土地や建物(一戸建て・マンション)を購入し、それを貸し出すことで利益を得るという方法もあります。いわゆる「大家さん」となることで、継続的にお金を生み出す方法です。しかしながら、これは「事業を興すこと」に他なりません。投資に見合うリターンがあるのか、望むリターンを得るためにしなければならないことは何か、税金の問題など、事前に学んでおくべきことは多くあります。

3-1.土地を買い駐車場にする

慢性的に駐車場不足と考えられるエリアに更地を購入することができれば、駐車場オーナーになることができるでしょう。ですが、1時間単位で出し入れさせるのであればそれに対応した機器を導入する必要があります。

そのような手間を一括管理してくれるのが、駐車場に特化した土地運営の専門会社です。会社によっては、毎月定額の支払いをしてくれ、駐車場の設備も負担してくれることがあります(一般タイムズ(ST)│タイムズ24株式会社)。

月極駐車場ならばそうそう大掛かりな設備は必要ありませんが、お客さんをつかむため、もしくは適正な管理を行うために、不動産業者に依頼をする必要があるかもしれません。

その土地のあり方によっては、車を止めにくい、近隣から車の騒音へのクレームが出るなどが考えられます。土地を買う前に、いくつかの不動産業者や駐車場運営専門会社にアドバイスを仰ぐのが賢明です。

3-2.一戸建てやマンションを買い賃貸物件にする

駅やバス停までのアクセスがよく、買い物にも便利そうな物件があれば、それを購入し賃貸物件として貸し出すことで資産の運用をすることができます。色々なライフスタイルを学び、どのような人が借りてくれるのだろうときちんとイメージできるまで物件をチェックしてください。

今ではシェアハウスという暮らし方まで存在します。つい先ごろまでは考えられなかったことが起きています。家なら家族に、マンションなら単身者もしくは夫婦ふたりに、と決めてかかるのは危険かもしれません。

働き方も多様化していますので、単身者(個人事業主)でも一軒家を借りて住まいとオフィスにしたい、というケースもあるでしょう。

いずれにせよ、先入観にとらわれず、どんな人がこの物件に魅力を感じてくれるのかを想定し、購入後のリフォームを丁寧に検討しなければなりません。

手入れ次第で、魅力的な人気物件となることは、今やもう珍しいことではありません。

3-3.老後の生活に便利の良い場所に越し、これまでの住まいを売却もしくは賃貸に

家族で暮らすために必要だったスペースも、子が巣立ち夫婦ふたりになると「掃除も手に余る」状態となることがあります。年代的にも住宅ローンの支払いは終わっているでしょうから、その家を賃貸住宅として貸し出すのはいかがでしょうか。

老後の生活は、近所に病院や銀行、スーパーなど、生活に欠かせない施設が多いほど便利です。退職金を利用して市街地の利便性の高いマンションを買ったり借りたりし、自身の家を貸し出すことで、快適な住まい確保と、家賃からの収入をダブルで実現することもできます。

住まいを整え快適な老後を送りながら家賃収入を得、また家・土地という資産をご家族に遺すこともできますので、実用度の高い資産運用法といえます。

2017年現在、中古マンションの成約価格は過去の上昇を経て安定側面に入っています。これを買いと考えるのか、賃貸で借りるのかは退職金その他手持ち金との相談にはなります。貸しに出すこれまでの住まいからの家賃収入とのバランスで判断するとよいでしょう。

ちなみに、中古の戸建て住宅の成約価格の平均は少しずつですが上昇傾向に入っています。売るか、賃貸に出すかも、判断のしどころです(既存住宅の市況トレンド―首都圏・近畿圏│不動産ジャパン)。

既存住宅の市況トレンド―首都圏・近畿圏(不動産ジャパン)より

まとめ

退職金という、まとまったお金を大事にしてこそ、安定した老後を過ごすことができます。しかしながら、もしも生活に支障をきたさない程度に運用し、お金を増やす行動をとってみたいときは、次の5点をご記憶・ご検討いただきたいと思います。

  1. 退職金という「お金そのもの」を運用するときは、「貯蓄型」「投資型」のいずれかから選ぶ。それぞれの特性を知り、無理をしない範囲で。
  2. 投資といっても、NISA(ニーサ)はハードルが低い。年120万円・最長5年間利益には課税されない上、おすすめのパッケージを組み合わせるだけ、数百円からでもチャレンジできる
  3. FX(外為)という方法もある。預けたお金以上の取引ができる「信用取引」は慎重を期して臨まなければ、最終的に大きなマイナスとなることも
  4. 不動産を利用した資産運用も。土地を買い駐車場にする、戸建て住宅やマンションを購入し家賃収入を生み出す「大家業」
  5. 自分自身が暮らしやすいマンションを購入ないしは借り、これまでの自宅を賃貸物件にすることで、「老後の安心の住まい」+「家賃収入」を狙える。自宅を売却せず大家業をすることで、子に家賃収入と不動産を遺せる
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