介護休暇制度とは

介護休暇制度とは、家族・親族の介護に当たらざるを得ない労働者(正社員・アルバイト・パート・派遣社員など)が取得できる休暇を指します。

介護が必要な家族ひとりあたり1年で5日まで(ふたりなら10日まで)取得ができる休暇ですが、連続した数日でなくとも、半日単位で取ることもできます。有給休暇も併せて上手にやりくりできれば、いわゆる「中抜け」で自宅に戻り排泄や食事の世話をする、通院日には半日休むといった柔軟な休み方ができます。

「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」で守られている労働者の権利のひとつです。

1.介護休暇制度を用いるための条件と給与

介護休暇制度は、上昇し続ける「介護離職者(介護をするために仕事を辞める人)」を押しとどめるため、国の定めたルールです。

  • 介護休暇申請を拒否することはできない
  • 介護休暇を理由に解雇してはならない
  • 介護休暇取得のため、降格や減給をしてはならない

などと決められています。

しかしながら、介護休暇取得には条件があり、

  • 家族=配偶者(事実婚を含む)・父母・配偶者の父母・同居し扶養している祖父母・子・兄弟姉妹・孫

の介護をするときだけです。この介護休暇制度を利用した際、給与をどうするかに関して同法での定めはありません。雇用されている会社により金銭的な扱いは異なりますので、休暇取得前に必ず確認しましょう。どうしても収入が減少するのが経済的につらいときは、有給休暇(時間単位年休)を利用するのもひとつの方法です。

※介護に関しての労使協定締結がある場合は、それが優先されます。

2.介護休暇制度の改正

平成29年10月には、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」が改正されました。介護休暇を要する世代は、ときとして子育て世代でもあります。いわゆる「ダブルケア(介護と育児)」状態となってしまう人も少なくありませんので、このような実態に合わせて今後も改正が進んでいくことでしょう。

先に介護休暇は半日単位で取得できる、とご説明しましたが、改正までは取得単位は1日でした。また、残業の免除を認めるなど、改正後はより柔軟な働き方ができるようになっています。

類似の制度には「介護休業給付金制度」があります。介護休業が長期にわたるとき、ハローワークへ問い合わせをしてください。条件にかなえば、介護休業期間終了後、「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」が給与代わりに支給されます。

3.公務員が介護休暇制度を利用したいとき

公務員、特に国家公務員の働き方・給与は日本の企業にあわせるよう人事院により“コントロール”されています。

民間企業に勤めるのとは違い、「安定したいい仕事」といわれがちですが、その一方でその仕事の公共性から協約締結やストライキが認められない、有事には私生活を犠牲にしてでも仕事に向きわなければならないという側面もあります。

しかし公務員であっても、ワーク・ライフ・バランスについての認識は強くなっていて

  • 介護休暇(一定期間の休み)
  • 短期介護休暇(通院付き添いなど)
  • 早出・遅出勤務
  • フレックスタイム制

などが利用できるようになっています。

まとめ

介護休暇制度とは、家族の介護をしなければならなくなったときに求められる柔軟な働き方に対応したものです。介護休暇制度については、以下の4つを特に理解しておきましょう。

  1. 介護休暇制度とは、介護が必要な家族ひとりあたり1年で5日まで取得が認められている「権利」
  2. 介護休暇を取得する際の給与は、会社によって異なる。休暇取得前に確認を
  3. 介護休暇制度は平成29年に改正された。今後も必要に応じて改正が進む可能性がある
  4. 公務員であっても介護休暇制度がある。早出・遅出、フレックスタイム制なども利用できる