介護の仕事の転職、そのあり方や転職のために使いたいもの3種教えます!

介護の世界に希望をもって就職する方はとても多いものです。やりがいや社会的意義、今後自身の親の介護のために役立ちそうだから…理由はそれぞれでも、スタート地点は「意気揚々と」ということばが似合うものでしょう。

しかしながら、何らかの理由で転職を余儀なくされる方も少なくありません。そのような方にはどんな事情があったのでしょうか。そして、転職を目指すに当たりどのような方法を取っているのでしょうか。今回は介護にまつわる仕事での「転職」について解説いたします。

1.介護の仕事の中で「転職」を考えるタイミングと、離職+目指す職種

仕事自体に大きな意義を見出しつつも、転職をせざるを得ないときがあります。まずは、介護に携わる人たちがどの割合で一旦職場を去るのか、その理由は何かについて見てみましょう。

1-1.離職者の数

介護に関わる職場を一旦去る人の率は、以下の通りです(介護労働の現状について〈平成28年度介護労働実態調査〉│公益財団法人介護労働安定センター)。

介護労働の現状について〈平成28年度介護労働実態調査〉│公益財団法人介護労働安定センター

職種や仕事内容、正規雇用か非正規雇用かにより差はありますが、

  • 67.2%=離職者のうち勤務年数3年未満の人

となっています。しかしながら、

  • 前職がある(=転職した)人のうち約3割=前職は「介護関係の仕事」

であることが同じ調査の中でわかっています。

1-1-1.仕事を辞めた理由は「全体」と「前職が介護関係」の場合で異なる

同調査では、仕事を辞めた理由として

  • 【全体】結婚・出産・妊娠・育児のため=26.4%(トップ)
  • 【前職が介護関係】職場の人間関係に問題=23.9%(トップ)

としています。

1-2.介護に関する仕事を目指している人も多い

次の図を見てください。

介護労働の現状について〈平成28年度介護労働実態調査〉│公益財団法人介護労働安定センター

「今の仕事を続けたい」と思っている人が53.7%であるのに対し、「現在の仕事(訪問介護員、サービス提供責任者、看護職員、介護職員、生活相談員、介護支援専門員など)から訪問介護員を目指したい」としている人が全体で43.1%存在することがわかります。

このようなケースでは、一旦退職し転職をするか、同じ勤め先(グループ会社含む)で違う部署への配属を願い出るかのどちらかを選ぶことでしょう。

2.ステップアップ・ライフスタイルに合わせるための転職

これまでに見てきたように、現在介護にまつわる仕事をしている人のうち22.5%は、介護に関する「別の仕事」を目指しています。必ずしも後ろ向きな話ではなく、ステップアップを狙う、ないしは自身のライフスタイルに合った介護の仕事を求めているのです。

「介護職の先輩方」もこのような経験をしていますので、もしも何らかの理由で転職をしたいと希望するのは、何も間違ったことではありません。では、どのようにして転職先を探せばよいのでしょうか。

2-1.ハローワーク内「福祉人材コーナー」

少子高齢化が進む日本ですので、国も介護に関連する人材確保に重点をおくため、「福祉人材確保重点対策事業」を打ち出しています(福祉人材確保対策│厚生労働省)。ハローワークの中でも主要な場所に「福祉人材コーナー」を置き、きめ細かい相談のみならず、福祉施設等への見学会やセミナーを実施しています。

特に結婚をしている・子育てをしているなどの理由で、地元で転職をしたいのであれば、ハローワークも有益な情報源です。しかしながら、ハローワークの仕事は「マッチング」であり、就職後のトラブルには対応しないのが原則です。とはいえ、いわゆるブラック企業だった、求人票にうその記載をしていたなど、明らかに労働者側に不利な場合は「ハローワーク求人ホットライン」に相談できるようになりました(ハローワークでの求人票と実際の労働条件が異なる場合の対策を強化します│厚生労働省)。

近年では「労働基準関係法令違反に係る公表事案(いわゆるブラック企業リスト)」の公表もはじめましたので、企業側も無理な労働をさせんがための求人はしづらくなっているのが現状です。

2-2.新聞折り込みやタウン誌・フリーペーパー

地元で介護の仕事を探すなら、新聞の折込や求人欄、タウン誌、フリーペーパーを見てみるのもひとつの方法です。これらはその地域に関連した情報が掲載されているものですので、家族がいて引越しが出来ないという方に向いています。

2-3.介護職専門求人サイト

積極的に利用したいのは求人サイトで、地域・条件を入力して探すことができますので便利です。特に介護の仕事に特化したサイトを見てください。職務経歴や資格があれば「エージェント」「コンサルタント」「コンシェルジュ」などと呼ばれる担当者が付いてくれるところもあります。

そのような人たちは、あなたのキャリアや今後どのようにステップアップしていきたいのかを一緒に考え、それに適すると考えられる職場を紹介してくれます。時に思わぬ提案をしてくれることもあるでしょうが、それはあなた自身が気づかない可能性を見出してくれた結果かもしれません。

2-3-1.クリックジョブ介護

クリックジョブ介護

専任の担当者がついてくれ、無料で相談を受けてくれます。対象職種は介護職・相談員・計画作成担当者・リハビリスタッフなどですが、非公開求人もあり、無資格・未経験の方向きの仕事を探してくれることもあります(クリックジョブ介護)。

2-3-2.ハートフル介護士

ハートフル介護士

気軽に相談するための仕組みとして、「LINE@」を導入しています。時間のあるときにLINEで転職・就職の相談ができるので便利です。コーディネーターが職場環境をチェックした上で求人を受け付けし、職を求める方の相談に応じながら紹介しています(ハートフル介護士)。

2-3-3.ケアキャリ

ケアキャリ

現在の職場についての相談事と、次の職場に求める条件など必要事項をヒアリングした後、キャリアアドバイザーが職場探しをしてくれます。もしも不採用となったときも次の紹介先を探してくれますし、最短3日で就職先を案内できた事例もあるとのこと(ケアキャリ)。

3.履歴書はどう書く? 転職理由・志望動機はどう伝えればいい?

履歴書の書き方は、特に介護にまつわる仕事だからと特別なことはありません。しかしながら、介護の仕事だからこそ、しっかりと伝えなければならないことも少なからずあります。

3-1.履歴書について

過去に経験した仕事の中で、介護に関連しそうな事柄であれば記載するのが良いでしょう。また、今現在勉強中・資格取得準備中のものがあれば、それについて「勉強中」などと記載すると、キャリアアップを目指している人材として映るはずです。持っている資格は略すことなく正式名称で記載します。

職務経歴については、業種・職種・職務内容を記載します。特に介護の現場で携わった仕事については詳しく記載します。どのような仕事をしていたのか、そのときの役職(リーダー/主任など)も添えてください。

3-2.転職理由・志望動機について

転職理由を問われた際、今の職場、ないしは辞めようとしている職場で困っている“ネガティブ情報”はダイレクトに伝えるのはよくありません。特に人間関係にまつわることはどこでもあり得ることですので、同様の理由ですぐに辞められたら困るというイメージを与えてしまうからです。また、給与面で魅力を感じたことを打ち出すのも好ましくありません。

「自身の経験や資格を活かし、○○のようなことをしたい」、「さらにステップアップしたい」「この施設ならではの○○(サービスなど)に携わりもっと学びたい」といった“プラス方向の希望”を伝えてください。実際にスキルアップ・キャリアアップを目指しているのであれば、そのことを率直に伝えれば大丈夫です。

4.未経験・無資格で転職できる?

介護の仕事に就きたいと希望しながらも、これまで他の業界での仕事しか経験のない方でも転職できることがあります。未経験・無資格で「お手伝い」しながら、実務経験を積み、資格取得を目指す方を受け入れる施設(介護事業者)もあります。

このような場合も、ハローワークや介護職に特化した転職サイトを使うことができるでしょう。まずは、「どんな自分になりたいか」を考えながら相談してください。自分自身が「何が得意か」「何をしたいか」を明確にし、介護施設や介護サービスで働く自分をイメージできていれば、相談もスムーズでしょう。

※介護にまつわる資格・仕事内容については、以下の記事も参考になさってください。

【介護資格一覧】それぞれの特徴となり方を詳しく解説!

2017.07.31

まとめ

どのような仕事でも同じですが、介護の仕事をする中で転職したいと考える方は少なくありません。介護の仕事自体にはやりがいを感じていても、結婚・妊娠・子育てにより仕事の時間を減らさざるを得ないこともあります。または、さらなるキャリアアップを目指し、キャリア形成に適した職場を探すこともあるでしょう。

今回は介護の仕事している方が転職を検討するタイミングや、どうやって転職先を探すのか、経験のない方が介護の関連の仕事に転職できるのかなどについてご説明しました。特にお伝えしたいのは次の6つのポイントです。

  1. 介護の仕事をしている人が「転職したい」と考えるのは決して珍しいことではない。転職経験者のうち、「前職も介護関係の仕事」というケースは約3割
  2. 転職したいという希望を持っている人のうち、約43%は「訪問介護員」を目指している。生活の変化により、働き方の変更を余儀なくされている人も多い
  3. もし、次も介護の仕事に就きたいと希望するなら、ハローワークも候補にあがる。他に、タウン誌・フリーペーパーなど、地元密着型メディアでも
  4. キャリアアップのための転職であれば、介護職専門求人サイト・転職サイトを利用。専任スタッフが相談に乗ってくれ、望む条件に近い仕事を提案してくれる
  5. 転職理由や志望動機は、「プラス方向の希望」を提示。自分の経験を活かし次につなげられる可能性や、キャリアアップを目指していることを伝える
  6. 施設(介護事業者)によっては、未経験者でも受け入れている。実務経験を積みつつ、資格取得を目指す積極的な人を望んでいる