介護職員初任者研修とは?取得方法や便利なアプリなどお教えします!

介護職

介護の仕事をはじめたい、と思っている方にとって一番身近に感じられるのが「介護職員初任者研修」という資格名ではないでしょうか。

この介護職員初任者研修という資格は何のために必要なのでしょうか。どのような仕事を担当するのでしょうか。どのように取得するのでしょうか。

介護の仕事に就きたい方がまず取得するとよい、とされているのが介護職員初任者研修です。この記事では介護職員初任者研修についてご説明していますので、介護の仕事をスタートさせたい方に役立てていただきたいと思います。

※以下の情報は、2018年1月現在のものです。

1.介護職員初任者研修とはどんな資格?

介護職員初任者研修とは、過去「ホームヘルパー2級」とされていた資格に相当するものです。つまり、

  • 要支援・要介護者の身の回りのお世話ができること

を基本とした資格です。

とはいえ、平成25年(2013年)に改正された介護保険法で、「介護職員初任者研修」となり、訪問介護のみならず、施設での介護に活かせる知識・技能の取得を求める内容に変化しています。

介護の仕事に就きたい方にとって、介護職員初任者研修は資格取得の入り口となっているのです。

ホームヘルパーとは
ホームヘルパー2級は「介護職員初任者研修」へ、
ホームヘルパー1級と介護職員基礎研修は「実務者研修」へと変化。
既にホームヘルパーの資格を取得している場合は、同等とみなされる。
改めて研修を受ける必要があるが、研修時間が一部免除となる。

2.介護職員初任者研修で学ぶことは?試験は?合格率は?

介護職員初任者研修で学ぶことは、「介護の基本的なこと」です。受講後筆記試験を受けますが、民間資格のためか合格率は公表されていません。しかしながら、介護の基本的なことを学ぶものですので、しっかりと勉強していればさほど難しいものとはいえないでしょう。

受講内容(カリキュラム)は次の通りです。

  • 職務の理解
  • 介護における尊厳の保持と自立支援
  • 介護の基本
  • 介護・福祉サービスの理解と医療との連携
  • 介護におけるコミュニケーション技術
  • 老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • こころとからだのしくみと生活支援技術

これらの科目や実技演習を合計130時間かけて学び、その後筆記試験にパスする必要があります。

厚生労働省は、この介護職員初任者研修の目的を以下のように示しています(介護職員初任者研修│厚生労働省)。

介護職員初任者研修は、今後訪問介護事業に従事しようとする者、

若しくは在宅・施設を問わず最低限の知識・技術とそれらを適用する際の考え方のプロセスとして身につけ、

職場の上司の指示を受けながら基本的な介護業務を実践できることを目的として行われるものです。(介護職員初任者研修│厚生労働省)

3.通信講座だけで介護職員初任者研修受講はできる?費用は?

介護職員初任者研修は、通信講座だけでは修了できません。実技演習があるからです。しかしながら、その他の受講は通信教育でカバーすることができます。

費用は50,000円~80,000円ほどです。

あまり自宅を空けられない方ならば、通信教育+通学のコースを選ぶと良いでしょう。時間は充分にある、ないしは仲間と共に励ましあいながら勉強をしたい方であれば、通学制コースを選ぶのも良いものです。

実技演習では

  • ベッドメイク・体位変換
  • 車いすや歩行の介助・移乗介護
  • 衣類着脱の介護
  • 食事介護や口腔のケア
  • 排泄の介護
  • 入浴や清潔を保つ介護

などを学びます。

3-1.三幸福祉カレッジ

1カ月で修了する短期集中コース、3~4カ月で修了する「土曜」「日曜」「平日」「夜間」の4つのコースで学びます。また、希望する人には、提携施設などで実習体験ができるようになっています。

3-2.ニチイ

4カ月から、最短1カ月半で学ぶコースが用意されています。受講のペースを自分で選べるので、生活スタイルが変化しそう、という人でも取り組みやすくなっています。また、教室は全国300箇所あり、駅の近くが多いので便利です。

3-3.ベネッセスタイルケア

自宅での学びとそれへのレポート提出に加え、15回の通学で講義を受けたり実技を経験したりできます。また、もし仮に筆記試験に不合格だった場合、初回受講日から8ヶ月以内ならば無料でサポートを受けられます。

4.ハローワーク提携の学校でも介護職員初任者研修を受けられる

国も、介護職員の不足を理解していて、何がしかの理由で退職した人・職を失った人に向け、「介護職員初任者研修」のサポートをしています。このことから、ハローワークを通じて介護職員初任者研修受講の申し込みができるケースがあります。

受講料は無料(テキスト代など実費は負担)と魅力的ではありますが、公共職業訓練ないしは求職者支援訓練のどちらかに該当する要件を満たしていなければなりません。

失業保険を受けているうちの受講はできませんし、失業保険が終わるタイミングと初任者研修講座受講募集のタイミングが合わないということもあります。

さらに、民間のスクールとは異なり、受講プログラムを自由に組みかえることができませんので、短期間での修了や、体調不良や家族に何かあったときへの対応は決して「柔軟」とはいえません。

しかしながら、「就職することを前提に学ぶ」仕組みではありますので、

  • 就職ありき

できるだけ安く資格を取りたい

という場合には、検討するのも一案です(離職中で、職業訓練を受講してスキルアップしたい│厚生労働省)。

※介護職の資格や難易度については、以下の記事もご参考になさってください。

5.介護職員初任者研修が無料で受講できることも

中には、働きながら無料で介護職員初任者研修受講ができる会社(自治体含め)もあります。

このような会社は、介護職の人材派遣をしているので、即戦力となれる人材を求めているからです。または、管轄エリア内の介護職員を増やし、いわゆる2025年問題に対応しようとしているのです。

2050年問題
いわゆる「団塊の世代」が75歳以上になり、
介護職員の不足など社会保障の問題の発生が危惧されること。
医療の高度化により、寿命も長くなる傾向にあるため、
医療・福祉の面で国民の負担増は避けられない。

人材派遣会社の場合、未経験でもできる仕事を紹介してくれ、現場で介護とは何かを体験しながら資格取得へ向けての勉強ができますので、介護職への理解が“同時進行”できるのが特徴です。

5-1.かいご畑

未経験でも勤務可能な職場があれば紹介してくれ、働き始めたときから受講を開始できます。

介護職員初任者研修のみならず、実務者研修、介護福祉士も無料ですので、ステップアップして行きたいという人に適しているでしょう(テキスト代は実費)。

5-2.東京都

東京都では、事前に職場体験事業に参加して応募、選考をパスした人が受けられる無料の介護職員初任者研修受講制度を行っています。

2018年1月現在、既に募集期間は終了していますが、毎年のように同様の募集をしていますので、チェックしておくとよいでしょう(介護人材確保対策事業│東京都社会福祉協議会)。

6.介護職員初任者研修の過去問題が知りたい

介護職員初任者研修の過去問題をまとめた書籍は、残念なことに存在しないようです。というのも、介護職員初任者研修の筆記試験は、「介護の基礎がわかっているかどうか」を問うものですので、「しっかり学んでさえおけば難しくはなかった」という声が多いのです。

とはいえ、模擬試験のようなものを体験しておきたい、という人には次のようなアプリもあります。

※画像はダウンロードサイトへリンクしています。必要ならクリックしてダウンロードしてください。なお、この情報は2018年1月現在のものです。

6-1.介護職員初任者研修模擬問題(iOS向け)

6-2.介護職員初任者研修対策アプリ(Android向け)

7.介護職員初任者研修から始まる介護職のステップアップ

無資格の人が介護職に就き、資格を取りながらステップアップするためには、次のルートをたどるのが一般的です。

  • 介護職員初任者研修
  • 実務者研修
  • 介護福祉士
  • 認定介護福祉士

平成25年(2013年)に改正された介護保険法で、これまで何がしかの資格取得をしようとしたとき、重複する部分があったり、ステップアップの方法が複雑だったりした部分が大きく見直されました。そして、未経験・無資格場合、介護職で実力をつけるにはこの順でステップアップしていけばよい、と明確になりました。

「介護職の入り口」がわかりやすくなり、そしてステップアップ法も明確になった分、これから介護職に就こうとされている人ならば介護職員初任者研修は“必須”と考えたほうがよさそうです。

また、資格を取り、実際に働き始めた事業所ないしは施設と“肌が合わない”と感じたときは、転職も検討することでしょう。そのときにも介護職員初任者研修にパスした実績と勤務経験があれば、転職活動もスムーズに運ぶことでしょう。

実際、無資格で介護の職場に入るよりも、介護職員初任者研修もしくはそれ以上の資格を有する場合、賃金・平均勤務年数ともに高くなります。端的に言ってしまえば「安い賃金であちらこちらを転々とする」無資格者、「比較的安定した賃金の良い職場を見つけやすい」有資格者、といったイメージでしょう(介護人材の確保について│厚生労働省)。

(介護人材の確保について│厚生労働省)

 

資格取得は、なにも職場のためのものではありません。資格はあなたのものです。介護職の求人サイトなどで正社員の給与欄を見てください。資格手当の欄はないでしょうか。1カ月でたった数千円とはいえ、年間では万の単位のお金になります。また、資格や経験で役職が上がれば、やりがいも増してくるでしょう。

このことを考えると、介護職の資格の入り口、「介護職員初任者研修」は、避けて通れない資格ということができます。

まとめ

介護職員初任者研修とは、介護職に就くときに持っていることが前提、となりつつあるものです。もちろん無資格・無経験で受け入れてくれる介護サービス事業者や施設もありますが、「介護には何が大切か」という知識、「介護の現場で最低限求められる技術」を身につけている方が待遇面で良いことは間違いありません。

介護職員初任者研修については、以下の5つを特に理解しておきましょう。

  1. 介護職員初任者研修とは、「介護の基本知識・技術」を身につけるためのもの。過去は「ホームヘルパー2級」とされていたもの
  2. 介護職員初任者研修は、介護における尊厳・介護や福祉サービスと医療への理解、コミュニケーション技術などを学び、実技演習、そして筆記試験に臨む
  3. 介護職員初任者研修は、通信講座だけで完結できるものではない。通学制ないしは、通信講座+通学のいずれかで学ぶ
  4. 介護職員初任者研修の過去問題を知りたいときは、スマートフォンアプリで“疑似体験”することができる
  5. 介護に関する何がしかの資格を持っているとき、無資格者と比べ、平均賃金・平均勤続年数に大きな開きが出る。積極的に資格取得を目指す

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